ローンの月々支払額を簡単計算!PMT関数の使い方完全ガイド
ローンの月々支払額を簡単計算!PMT関数の使い方完全ガイド
この記事で学べること:
住宅ローンや車のローンなど、毎月一定額を返済するローンの月々支払額を自動計算できるPMT関数をマスターできます。実際の計算例を使って、初心者でも分かりやすく解説します。
PMT関数とは?ローン計算の救世主
「住宅ローンで3000万円借りたら、月々いくら返済するの?」「車のローンの金利が変わったら支払額はどう変わる?」こんな疑問を持ったことはありませんか?
PMT関数は、一定の金利で一定期間のローンを組んだ時の 月々の支払額 を簡単に計算してくれる関数です。住宅ローン、車のローン、教育ローンなど、様々な場面で活用できます。
借入額 | 金利(年) | 返済期間 | 月々支払額 |
---|---|---|---|
3,000万円 | 1.5% | 35年 | 91,855円 |
300万円 | 3.0% | 5年 | 53,905円 |
PMT関数の基本構文をマスターしよう
PMT関数の構文は以下の通りです:
各引数の説明:
- 利率: 1回当たりの金利(年利を12で割る)
- 支払回数: 総支払回数(年数×12)
- 現在価値: 借入額(マイナスで入力)
- 将来価値: 返済後の残額(通常は0、省略可能)
- 支払期日: 支払タイミング(0=期末、1=期首、省略可能)
実践例1:住宅ローン3000万円の月々支払額を計算
住宅ローンの実例で計算してみましょう。条件は以下の通りです:
項目 | 値 | セル位置 |
---|---|---|
借入額 | 30,000,000円 | B2 |
年利 | 1.5% | B3 |
返済期間 | 35年 | B4 |
月々支払額 | ? | B5 |
計算結果:91,855円
30,000,000円を年利1.5%で35年間借りた場合、月々の支払額は91,855円になります。
実践例2:車のローン比較表を作成
車のローンで金利や期間を変えた場合の比較表を作ってみましょう。PMT関数を使えば、複数の条件を一度に比較できます。
借入額 | 金利 | 3年 | 5年 | 7年 |
---|---|---|---|---|
300万円 | 2.0% | 85,566円 | 52,573円 | 38,712円 |
3.0% | 87,136円 | 53,905円 | 39,999円 | |
4.0% | 88,725円 | 55,262円 | 41,317円 |
(この式を他のセルにコピー)
絶対参照と相対参照を活用した効率的な入力方法
比較表を作る際は、絶対参照($マーク)を使って効率的に関数をコピーしましょう。
注意ポイント:
借入額(A3)は固定したいので$A$3、金利(B列)は行固定で$B3、期間(2行目)は列固定でC$2とします。これにより、一つの関数を作れば全ての条件での計算が可能になります。
PMT関数の応用テクニック:ボーナス併用返済
実際のローンでは、ボーナス併用返済を利用することも多いでしょう。PMT関数を応用して、より実用的な計算も可能です。
項目 | 値 |
---|---|
総借入額 | 3000万円 |
ボーナス返済分 | 600万円 |
月々返済分 | 2400万円 |
月々支払額 | 73,484円 |
ボーナス時加算額 | 183,710円 |
ボーナス時加算額: =PMT(1.5%/12, 35*12, -6000000)/6
よくある間違いと対策
よくある間違い:
- 金利の単位間違い: 年利を月利に変換し忘れ(年利÷12が必要)
- 期間の単位間違い: 年数を月数に変換し忘れ(年数×12が必要)
- 借入額の符号: 借入額をプラスで入力(マイナスで入力が必要)
- パーセント表記: 1.5%を1.5で入力(0.015または1.5%で入力)
正しい入力例:
年利1.5%、35年、3000万円の場合
=PMT(1.5%/12, 35*12, -30000000) または =PMT(0.015/12, 420, -30000000)
まとめ
- PMT関数の用途: ローンの月々支払額を自動計算
- 基本構文: =PMT(利率, 支払回数, 現在価値)
- 重要ポイント: 年利は12で割り、年数は12倍し、借入額はマイナスで入力
- 実用例: 住宅ローン、車のローン、教育ローンなど様々な場面で活用可能
- 応用技術: 絶対参照を使った比較表作成、ボーナス併用返済の計算
- 注意点: 単位の変換と符号に注意して正確な計算を行う