プロジェクト管理の必須ツール!WORKDAY関数で営業日計算を完全マスター
プロジェクト管理の必須ツール!WORKDAY関数で営業日計算を完全マスター
この記事で学べること:
WORKDAY関数を使って営業日ベースでの納期計算、プロジェクトスケジュール作成、祝日を除いた業務日程管理を自動化できます。土日祝日を除いた正確な営業日計算をマスターしましょう。
WORKDAY関数とは?営業日計算のスペシャリスト
「プロジェクトの開始日から営業日で20日後の納期はいつ?」「年末年始の祝日を除いて、実際の作業可能日数は何日?」このような営業日ベースの計算で困ったことはありませんか?
WORKDAY関数は、 土日祝日を除いた営業日 での日付計算を自動で行ってくれる関数です。プロジェクト管理、納期設定、勤怠管理など、ビジネスシーンで欠かせない機能です。
開始日 | 営業日数 | 通常の計算 | WORKDAY計算 | 差 |
---|---|---|---|---|
2024/1/15(月) | 10日 | 2024/1/25(木) | 2024/1/29(月) | 4日 |
2024/12/20(金) | 5日 | 2024/12/25(水) | 2025/1/8(水) | 14日 |
WORKDAY関数の基本構文をマスターしよう
WORKDAY関数の構文は以下の通りです:
各引数の説明:
- 開始日: 計算の基準となる開始日
- 日数: 営業日で何日後かを指定(マイナスも指定可能)
- 祝日: 除外したい祝日の日付範囲(省略可能)
重要: 土曜日と日曜日は自動的に除外されます。祝日を除外したい場合は第3引数で指定します。
実践例1:プロジェクト納期管理システム
システム開発プロジェクトの各工程の納期を営業日ベースで計算してみましょう。
工程名 | 開始日 | 所要営業日数 | 完了予定日 | セル位置 |
---|---|---|---|---|
要件定義 | 2024/2/1 | 10日 | ? | D2 |
基本設計 | =D2+1 | 15日 | ? | D3 |
詳細設計 | =D3+1 | 20日 | ? | D4 |
D3セル: =WORKDAY(B3, C3)
D4セル: =WORKDAY(B4, C4)
計算結果:
要件定義:2024/2/15(木)完了
基本設計:2024/3/8(金)完了
詳細設計:2024/4/5(金)完了
土日が自動的に除外され、正確な営業日ベースの納期が算出されます。
実践例2:祝日を考慮した年間スケジュール管理
日本の祝日を考慮したより実践的なスケジュール管理を行ってみましょう。祝日リストを作成して、WORKDAY関数で参照します。
祝日リスト(F列に作成):
F2: 2024/1/1(元日)
F3: 2024/1/8(成人の日)
F4: 2024/2/11(建国記念の日)
F5: 2024/2/12(振替休日)
F6: 2024/2/23(天皇誕生日)
...
タスク名 | 開始日 | 営業日数 | 完了日(祝日考慮) |
---|---|---|---|
年次予算作成 | 2024/1/15 | 10日 | 2024/1/29 |
四半期レビュー | 2024/2/20 | 5日 | 2024/2/27 |
新年度準備 | 2024/3/1 | 15日 | 2024/3/22 |
=WORKDAY(B2, C2, $F$2:$F$20)
絶対参照と相対参照を活用した効率的なスケジュール作成
大量のタスクスケジュールを効率的に作成するため、絶対参照を使って祝日リストを固定しましょう。
参照の最適化:
祝日リスト(F2:F20)は全てのタスクで共通なので、$F$2:$F$20と絶対参照で固定します。開始日と営業日数は各行で異なるので相対参照のままにします。
この式を下の行にコピーすると:
D4: =WORKDAY(B4, C4, $F$2:$F$20)
祝日リストは固定、他の値は行ごとに変わる
コピー効率化のメリット:
一度正しい式を作れば、数十行のスケジュールでも一括でコピーして作成できます。祝日が追加された場合も、F列を更新するだけで全体に反映されます。
WORKDAY関数の応用テクニック:逆算とNETWORKDAYS連携
WORKDAY関数をさらに活用するための応用テクニックを紹介します。納期からの逆算や、NETWORKDAYS関数との組み合わせ技です。
応用例 | 用途 | 計算式例 |
---|---|---|
納期からの逆算 | いつから始めるべきか | =WORKDAY(納期, -所要日数, 祝日) |
営業日数の計算 | 期間中の実働日数 | =NETWORKDAYS(開始日, 終了日, 祝日) |
進捗管理 | 残り営業日数 | =NETWORKDAYS(TODAY(), 納期, 祝日) |
納期が2024/3/31で、15営業日必要な場合の開始日
=WORKDAY("2024/3/31", -15, $F$2:$F$20)
結果: 2024/3/11(月)から開始すべき
NETWORKDAYS関数との使い分け:
• WORKDAY:指定した営業日数後の日付を求める
• NETWORKDAYS:2つの日付間の営業日数を求める
この2つを組み合わせることで、完璧なスケジュール管理が可能になります。
よくある間違いと対策
よくある間違い:
- 祝日リストの範囲ミス: 祝日が追加されても範囲に含まれていない
- 日付形式の不統一: 文字列と日付形式が混在してエラーが発生
- 負の日数の理解不足: 逆算計算で負の数を使うことを知らない
- 土日の重複除外: 祝日リストに土日も含めてしまう(不要)
正しい設定例:
祝日リスト範囲:将来の祝日追加を考慮してF2:F50など広めに設定
日付入力:DATE関数やシリアル値で統一
逆算計算:=WORKDAY(納期, -所要日数, 祝日)でマイナス指定
まとめ
- WORKDAY関数の用途: 営業日ベースでの日付計算、プロジェクト管理、納期設定
- 基本構文: =WORKDAY(開始日, 日数, [祝日])
- 自動除外: 土曜日と日曜日は自動的に営業日から除外される
- 祝日対応: 第3引数で祝日リストを指定して日本の祝日にも対応
- 応用技術: 絶対参照による効率化、NETWORKDAYS関数との連携、逆算計算
- 注意点: 祝日リストの範囲設定と日付形式の統一が重要