データの順位を知りたいRANK関数の使い方
データの順位を知りたいRANK関数の使い方
売上データや成績データなど、数値の順位を知りたいことってありますよね。
今回はRANK関数をご紹介します。
RANK関数を使えば、データの中での順位を簡単に計算できます。売上ランキングや成績順位など、実務でよく使う機能です!
こんな場面で使用します
- 営業チームの売上順位を知りたい
- 学生のテスト成績の順位を計算したい
- 商品の売上ランキングを作成したい
- 店舗の業績順位を比較したい
サンプルデータの確認
まずはサンプルデータを見てみましょう。営業チームの月間売上データがあります。
A | B | C |
---|---|---|
営業担当者 | 売上(万円) | 順位 |
田中 | 450 | (ここに順位を表示) |
佐藤 | 680 | (ここに順位を表示) |
鈴木 | 520 | (ここに順位を表示) |
高橋 | 380 | (ここに順位を表示) |
山田 | 720 | (ここに順位を表示) |
C列に各担当者の売上順位を表示したいと思います。
RANK関数の基本構文
- 数値:順位を求めたい数値が入ったセル
- データ範囲:順位を比較する全データの範囲
- 順序:0(大きい順)または1(小さい順)※省略時は0
重要なポイント:
順序のパラメータは以下のように動作します:
- 0または省略:降順(大きい値が1位)
- 1:昇順(小さい値が1位)
基本的な使用例
まずは基本的な例から見ていきましょう。C2セルに田中さんの売上順位を表示します。
式の説明
- B2:田中さんの売上(450万円)
- B2:B6:全担当者の売上データ範囲
- 0:降順(売上が多い順)
この式を実行すると、田中さんの売上450万円は全体で4位ということがわかります。
絶対参照を使った効率的な設定
先ほどの式をそのまま他のセルにコピーすると問題が発生します。データ範囲がずれてしまうのです。
問題のある例:
C2の式をC3にコピーすると:=RANK(B3,B3:B7,0)
データ範囲がB3:B7
にズレてしまい、正しい順位が計算できません。
そこで絶対参照($マーク)を使って範囲を固定します。
絶対参照の効果:
データ範囲$B$2:$B$6
が固定されるため、式をコピーしても正しく動作します。
完成した順位表
絶対参照を使った式をC2からC6までコピーした結果がこちらです。
営業担当者 | 売上(万円) | 順位 |
---|---|---|
田中 | 450 | 4位 |
佐藤 | 680 | 2位 |
鈴木 | 520 | 3位 |
高橋 | 380 | 5位 |
山田 | 720 | 1位 |
各担当者の売上に応じて正しい順位が表示されました!
応用例:昇順での順位付け
場合によっては小さい値を上位にしたいこともあります。例えば、コストや所要時間などの場合です。
プロジェクト | 所要日数 | 順位(早い順) |
---|---|---|
プロジェクトA | 25 | =RANK(B2,$B$2:$B$6,1) |
プロジェクトB | 18 | =RANK(B3,$B$2:$B$6,1) |
プロジェクトC | 30 | =RANK(B4,$B$2:$B$6,1) |
プロジェクトD | 22 | =RANK(B5,$B$2:$B$6,1) |
プロジェクトE | 15 | =RANK(B6,$B$2:$B$6,1) |
結果:
第3パラメータを1に設定することで、所要日数が短いプロジェクトが上位になります。
- プロジェクトE(15日):1位
- プロジェクトB(18日):2位
- プロジェクトD(22日):3位
まとめ
- RANK関数の使い所
データの中での順位や偏差値を知りたいとき - 基本構文
=RANK(数値, データ範囲, [順序]) - 重要なポイント
- 絶対参照($マーク)でデータ範囲を固定
- 順序パラメータで昇順・降順を制御
- 同じ値がある場合は同じ順位が付く - 実例
=RANK(B2,$B$2:$B$6,0) ※降順
=RANK(B2,$B$2:$B$6,1) ※昇順
RANK関数を使いこなすことで、データ分析やレポート作成が格段に効率化されます。
ぜひ実際のデータで試してみて、順位付けの便利さを体感してください!